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 衆議院で3分の2の議席を手にした小泉首相は、史上2番目に短い所信表明演説を行い、「なぜ郵政事業だけは公務員でなければできないのか、民間人に任せられないのか」「今後も公務員が郵政事業を運営する必要があるのか」と叫んだ。それは郵政労働者26万人(非正規雇用を含めて38万人)を非公務員化し、いったん全員解雇・選別再雇用する宣言である。
 前回は5票差で可決した衆議院は、与党圧勝のため200票差で可決した。前回反対に回った自民党議員も、処分を恐れて賛成に回るという状況だ。今や小泉はこの総選挙結果におごり、強権を発動して公務員労働者への首切り・賃下げと民営化の攻撃を本格化しようとしている。改憲に向けて与党は衆院憲法調査特別委員会の設置を強行した。財務省は定率減税の全廃など増税を打ち出している。11月には自民党は改憲試案を発表する予定だ。

 郵政事業は独立採算制であり、税金は1円も使われていない。郵政を民営化しても国家財政が改善することもないし、サービスが良くなることもないのだ。
 小泉政権は「小さな政府」といわれるアメリカ型の社会をつくろうとしているのである。それは、公務員を縮小し、行政サービスをなくし、住民は自己責任で生きていく社会である。そして、国は外交と国防に特化するありかただ。
 アメリカは、健康保険も年金も個人の責任で加入しなければ保障を受けられないしくみだ。病気になっても病院いけない人が多くいる。アメリカでは、救急車で駆けつけた隊員がまず聞くのが「保険に入っているか?」だと言う。保険に入っていなければ、病院が受け入れを拒否するというのだ。
これが、民営化先進国アメリカの小さな政府の正体なのだ。

 小泉政権が「官から民へ」と言っているが、「民」とは「資本」のことであり、国民の権利、財産を資本に売り渡すことなのだ。
 資本の論理で今年話題になったのが、ニッポン放送をめぐるフジテレビとライブドアの株買取合戦であった。最近は、「村上ファンド」の阪神タイガース乗っ取り策動だろう。タイガースを上場させ、球団の含み資産で設けようというのである。庶民の娯楽を金で買いあさる姿は、労働者の常識では理解できないものだ。また、楽天と村上ファンドはTBSの株も買占め、同様な動きを始めている。
 このように「資本の論理」は無制限な金儲けであり、公のサービスには適さない。弱いところを支えるのが公的な部門であり、それが国の責任でもある。郵政民営化から始まる公務員へのリストラや民間委託化は社会の荒廃を招き、弱者を切り捨てるだろう。このような小泉政権の暴走を止めるには、労働組合が直接行動を取らなければならない。民営化に立ち向かえるのは労働組合だ。
 動労千葉は鉄道の安全を守る闘いを反合理化闘争と位置づけ果敢に闘い、勝利をもぎとった。ボロボロになっているレールをJR当局に交換させたのだ。JRは保守部門を外注化し、「儲けない部門」として放置していたのだ。尼崎事故を起こしておきながら、JRは安全面の対策は一切取らず、ポーズだけをとっていたのである。
 闘う労働運動をつくり、小泉政権と対決するために動労千葉と金属機械港合同、全日建関西生コン支部は、共同で集会を呼びかけている。今年は、郵政民営化反対と小泉政権打倒を掲げた国際連帯集会として開催される。
 11月6日に東京の日比谷に1万人の労働者があつまり、「小泉政権にNO」を叩きつけよう。組合員の積極的な参加を訴える。